
その稼働率はほぼ90%。CALL教室用教材作成のために併設された教材準備室には,教材作りの順番待ちをする先生の姿も見られるほどです。理想的といっても過言ではない上智大学CALL教室。実際に使っている先生方にお話をお聞きしました。
「2005年からこのCALL教室を使っていますけれど,最初に比べると格段に使い勝手がよくなっています。」と,喜びの表情で語るのは,CALL担当主任である外国語学部フランス語学科の田中幸子先生。田中先生は,授業をCALL教室で行うことに,いろんな可能性を見出しているようです。
「個別学習の時間を10分とって,その間私は巡回して質問に答えたりします。また,DVDやビデオ,WEBのニュース素材などでクイズをしたり,映画を観てそのレジュメを書いたりということもします。ライティングの授業だと,書いてる最中またはある程度書き終わったものを,全員の画面に見せながらマイクをにぎって発表させたり。」
『CALLだからこそ簡単にできること』というのがあって,田中先生はその良いところを上手に活かして授業をされています。これによって,もともと良いクラスの雰囲気がさらに良くなり,学生たちのモチベーションや学習の効果を高めることにつながっているんですね。
田中先生,今後はどのような授業を展開されるのでしょうか?
「日本国内だと,英語以外の言語を実際に使ってみる場面がなかなかないので,CALLシステムやデジタルの教材を使って,自分で発話したものを録音してチェックするといった練習をどんどんやらせたいと思っています。」

CALL教室は,デジタル教材を使えることが大きなポイントのひとつ。けれど,その教材を全部ひとりで準備するのはとっても大変。そんな先生方の思いをちゃんと受け止め,授業をスムーズに運行できるよう強力にバックアップしているのは,CALLを運営しているスタッフの方々。上智大学総合メディアセンターCALLシステム担当の峰内暁世さんは,ネットワークやパソコン機器といった技術的な部分を主として,CALLシステム全体を管理されています。
「今までLLを使っていた先生方や学生さんたちが戸惑わないで使えるよう,5つの教室の環境を同じにし,機器の操作もできる限りシンプルにするよう配慮しました。また,教材のデジタル化も簡単にできるよう,AV機器を接続したパソコンを用意して教材準備室に設置しました。」
上智大学のCALLシステムは,CALL教室はもちろんのこと,実は併設されている教材準備室も高い稼働率で運営されています。その設備の充実ぶりは,すばらしいのひとこと。VHSやカセットテープデッキといった各種のAV機器がパソコンに接続されていて,いつでもデジタルの教材を作成することができるようになっています。 さらには,困ったことやわからないことがあっても,助けを求めればすぐに駆けつけてくれる学生アルバイトやサポートスタッフが常駐していて,先生方に心配や不安を感じさせないような仕組みになっています。
「CALLシステムを本格的に導入するとなったとき,一番心配だったのは同時通訳の授業でした。導入前にいろいろと相談させていただいたので,今では問題なく授業を行えています。授業そのもののサポートもしていただいたので,スムーズに進めることができました。パソコンが苦手だとおっしゃっていた先生方も,毎日のように教材を作りに教材準備室にいらしてますし。私としては成功だったんじゃないかと思っています。」
峰内さんは,CALLの導入を検討している他校の見学も快く引き受け,運営に関するお話を聞かせてくださっています。見学に来た担当の先生方は全員,良いお話を聞かせていただいたという言葉を残されます。「安心して授業を行えるように」ということを第一に,システムとスタッフの方々との連携がとれた理想的な環境は,今後も上智大学の先生方や学生に支持され続けていくことでしょう。